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“ログ活用型トラブルシュート”導入プロジェクト|運用現場の“困った”をゼロにした開発実践例

業務システム開発やWebシステム開発を依頼する際、「運用現場で起こるトラブル」を“どうやって減らすか”は多くの企業にとって最重要テーマです。
システム開発会社やアプリ開発会社を選定する時も、「サポート体制」や「トラブル時の対応力」が費用対効果や見積もり比較で注目されがちですが、本当に“現場で困らない”ための仕組みづくりはどこまで進んでいるのでしょうか。

本記事では、これまで見落とされがちだった「ログ活用型トラブルシュート」機能をゼロから設計・実装し、
「開発会社への問い合わせ回数を1/4」「現場の“自己解決率”を90%以上」
という成果を出したプロジェクトのユースケースを、現場目線で徹底解説します。

プロジェクト背景|“障害”だけじゃない「運用現場の困りごと」とは

多くのシステム開発プロジェクトでは、インフラやアプリケーションの“致命的障害”を監視・検知する仕組みは一般的になっています。
しかし実際の運用現場では、

  • ある時だけ発生する“条件付きエラー”

  • 「誰が、いつ、何をしたか分からず再現できない不具合」

  • 複数ユーザーが絡む「権限トラブル」「データ競合」

  • 「一度だけ動かしたはずの処理が、なぜか2回動いている」

  • 操作ミスかシステム不具合か判別できず対応に迷う

など、“障害未満”だが日常的に現場の業務を止めるトラブルが多発しています。

従来は「困ったら開発会社に問い合わせ」→「調査依頼&ログ提供」→「原因報告・修正」…
という手順を踏むしかなく、

  • 回答までに数日~数週間

  • 調査費用・追加開発費用が都度発生

  • サポート担当・現場双方のストレス増
    となりがちでした。

なぜ“ログ活用”でトラブルシュートが変わるのか?

現代の業務システム開発では、「ログ=障害調査用」という発想から一歩進み、
「現場で“今すぐ”自己解決できる」「エラーや操作履歴から“次の一手”が分かる」
という“ログ活用型トラブルシュート”が新たなトレンドになりつつあります。

  • システムの操作履歴・異常履歴・データ変化を細かく記録

  • 管理画面から“ノーコード”で履歴を検索・絞込・エクスポート

  • エラー時は「該当ログ」への自動リンク・アドバイス表示

  • 「誰が・いつ・どんな操作をしたか」「直前に何があったか」を即時可視化

  • ログ分析から「よくあるミス」や「再発リスク」を抽出し、現場教育・運用改善にフィードバック

これにより、「開発会社に頼らず、現場で判断・対処できる」体制を構築できます。

システム要件定義時に見落とされる“運用現場ログ”の重要性

多くのシステム開発依頼や見積もり依頼の場では、「運用ログ」や「ユーザーログ」について十分な設計議論がされていません。
要件定義の段階で、

  • どんな操作・データ更新を記録するか

  • エラーや例外発生時、どんな情報を残すか

  • 現場で誰がどこまで見られるか(権限制御)

  • 検索・絞込・出力のユーザビリティ

  • ログの保存期間・個人情報マスキング・監査要件への対応

こうした視点を盛り込むことが、後の“トラブルゼロ運用”を実現する土台となります。

実践例:ログ活用型トラブルシュート機能の全体設計

本プロジェクトでは、「現場が“迷わずログを探し、対応まで自己完結できる”」ことを目標に、以下の設計ポイントを盛り込みました。

1. ログ種別と粒度の定義

  • 操作ログ:「誰が」「いつ」「どの画面・機能で」「どんな操作をしたか」

  • データ更新ログ:「どの項目がどう変化したか」「旧値・新値の記録」

  • エラーログ:「発生日時・ユーザーID・画面・エラー内容・スタックトレース」

  • システムイベントログ:「バッチ処理・連携処理の開始・終了・失敗詳細」

2. 管理画面UIでのログ検索・可視化

  • 項目別・期間別・ユーザー別など、複数条件で高速検索

  • エラーログから“関連操作ログ”へ1クリック遷移

  • ログ内容に“解説”や“対処アドバイス”を紐付け

  • CSVエクスポート、PDF出力機能も標準搭載

3. 権限制御と個人情報保護

  • 一般ユーザーは自分の操作ログのみ閲覧可能

  • 管理者・監査者は全履歴にアクセス可能(IP制限等も考慮)

  • 機微な情報(パスワード等)は自動マスキング

4. ログ活用による“現場フィードバック”機能

  • よくあるエラーや操作ミスは「FAQ自動表示」

  • 特定条件の異常検出→メール・チャット通知

  • 運用管理者向けに「月次ログレポート」自動生成

実装技術と開発会社選びのポイント

  • フロントエンド:React/Vue.jsによる高速ログ検索UI

  • バックエンド:ElasticsearchやRDB、ログ収集基盤の設計・運用実績

  • アクセスログや監査ログの長期保存・分析:AWS CloudWatch、Datadog等の外部連携も選択肢

こうした「運用ログ設計」や「ログ可視化UI」の提案力・実装実績が豊富な開発会社を選ぶことが、長期的な費用対効果向上につながります。

導入成果と“費用対効果”の実データ

本プロジェクトで「ログ活用型トラブルシュート」機能を導入したことで、半年間で以下の成果が得られました。

  • 問い合わせ件数は4分の1に減少

  • 現場での“自己解決率”が91%に向上

  • トラブル調査・報告にかかる業務時間を年間で1200時間削減

  • ログ活用から新たな業務改善案も多数創出(エラー傾向の現場共有・再発防止策)

開発依頼・見積もり時に押さえるべきチェックポイント

  • ログ設計・検索・可視化の提案実績があるか

  • 管理画面UI/UXの設計力・現場向け運用ノウハウ

  • 長期運用を見据えたストレージ・セキュリティ設計

  • FAQ連動やアラート自動化など“現場自己解決”に強い体制

  • システム開発会社・アプリ開発会社の保守サポート体制

まとめ:“見えないトラブル”をゼロにするログ活用の力

今後のシステム開発依頼やWeb開発、業務システム開発では、「現場で困らない仕組み」を最初から設計に盛り込むことがますます重要です。
ログ活用型トラブルシュート機能は、単なるサポートコスト削減だけでなく「現場自走力」「運用改善」「投資回収力」を劇的に高めます。

見積もり比較や開発会社選びの際は、ぜひ「ログ活用・トラブルシュート」の実績・提案力も新たな評価基準に加えてみてください。

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