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現金払いをどこまで残すか。高速代と給油から先に手放す

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全部をやめる必要はありません。毎月必ず出て金額の読めるものから外すと決めれば、順番は自然に決まります。手数料と手間を並べて比べる方法も書きました。

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現金をやめるかどうか、という話は極端になりやすい。全部をやめると決めれば無理が出るし、いまのままでいいと決めれば数える時間が減らない。実際に必要なのは、どこまでを現金で残すかという線引きだ。

線を引くときの基準は、金額でも件数でもない。その支出が毎月必ず出るかどうか、そして金額がおおよそ読めるかどうか。この二つで判断すると、順番が自然に決まる。

全部をやめる必要はない

現金にしかできないことは、いまでもいくつかある。相手が受け付けない場合、通信が止まった場合、少額の割り勘。こうした場面のために、いくらかは手元に残しておく必要がある。

やめるべきなのは、現金である必要がないのに現金で払っているものだ。そこを一つずつ外していけば、数える回数も両替の回数も減る。

減らすことの効果は、金額ではなく時間で測る。数える時間、伝票を書く時間、合わないときに探す時間。これらが減れば、線引きは成功している。

まず、一か月の現金支出を品目ごとに並べる。並べると、外せるものと外せないものがはっきり分かれる。

並べるときは、金額の合計と件数の両方を書く。金額が大きいものと件数が多いものは別なので、どちらを先に外すかの判断が変わる。

出金の伝票を書く時間も数に入れておきたい。一件あたり数分でも、月に五十件あれば無視できない量になる。現金は、払う瞬間より前後の作業のほうが重い。

硬貨

何から外すかの基準

外す順番は、毎月必ず出て、金額が読めるものからにする。読めるものは、支払い方を変えても混乱が起きない。

逆に、突発的に出るものは後回しでいい。件数が少ないので、外しても効果が小さいからだ。外す順番を間違えると、手間がかかったわりに何も変わらなかった、という結果になる。

車を使う仕事なら、この基準に当てはまるのは高速代と燃料代になる。走った分だけ出るという意味では変動するが、月ごとの合計は実績から読める。

金額が大きいのも判断の理由になる。一件が数千円の支出が引き出しから抜けると、その日の残高がすぐ崩れる。

高速代は真っ先に外れる

高速代は、現金である理由がほとんど無い支出だ。走る前に金額がおおよそ読めて、後から明細としてまとまって出てくる。

法人向けのETC専用カード は法人向けのETC専用のカードで、走行した分が車両ごとの明細として届く。料金所で現金を出す場面がなくなり、小さな紙を集める作業も消える。

外れると、現金の出金から件数の多い項目が一つ抜ける。締めにかかる時間が、目に見えて短くなるのはこのためだ。

明細に日付と区間が残るので、記録としても現金より優れている。現金だと、紙を無くした時点で何も残らない。

車が複数あるなら、車両ごとに一枚を割り当てる。誰が使ったかではなく、どの車で走ったかで整理できるようにしておくと、後から一台ごとの費用が出せる。

積まれた硬貨

給油も同じ日に切り替える

高速代だけ外して給油を現金のまま残すと、結局は引き出しから抜くことになる。切り替えるなら同じ日にやってしまうのがいい。

クレジット審査なし!法人ガソリンカード はクレジットの審査を経ずに発行される法人向けの給油カードで、全国の給油所で使える。カードの与信で止まった場合でも、給油の支払いだけは現金から外せる。

切り替えたら、現金での給油精算は受け付けない。片方を例外として残すと、そのうち例外のほうが標準になる。

移行の期間は一か月あれば足りる。長く二本立てにすると、どちらの記録も中途半端になり、比べる相手のいない数字が二種類できあがる。

手数料と手間を並べて比べる

支払い方を変えると、手数料がかかる場合がある。そこだけを見て高いと判断すると、判断を誤る。

比べるべきは、手数料と、いま現金にかけている時間の両方だ。数える時間、両替に行く時間、合わないときに探す時間。時間を金額に置き換えて並べる。

置き換えるときの単価は先に決めておく。決めずに議論すると、話す人によって結論が変わる。

受け取る側の話も同じ構図になる。決済の手数料と、レジ締めにかかる時間を並べて考えると、どこまで導入するかの線が引ける。

入金までの日数も見ておきたい。手数料が安くても入金が遅ければ、資金繰りの側で別の負担になる。手数料と入金の日数は、必ず一緒に比べる。

現金を残す場面

災害や停電のときは、現金しか動かない。決済の端末も給油機も止まるので、手元にいくらか置いておく理由がある。

置くなら、小さい額の紙幣と硬貨を混ぜる。高額紙幣ばかりだと、釣銭を出せる相手がいない。

家の財布でも同じ考え方が使える。全部を電子的な支払いに寄せると、使えない日に何もできなくなる。数日分の買い物ができる額があれば十分だ。

残す額を決めたら、そこから増やさない。増えていくなら、外し損ねているものがまだある。

車のほうにも同じ備えが要る。燃料が半分を切ったら入れる習慣にしておけば、災害のあとに給油所へ並ぶ時間を減らせる。日ごろの残量が、そのまま動ける範囲になる。

よくある質問

Q. 小口現金はいくら残すのが適当ですか。

A. 外したあとの現金支出の実績を出して、その半月分を目安にしてください。残高が減らない月が続くなら置きすぎです。

Q. 手数料の分だけ損をしませんか。

A. 数える時間と両替の回数が減る分と並べて比べてください。時間を金額に置き換えてから判断すると、答えが変わることがあります。

Q. 領収書はもう不要になりますか。

A. 明細だけで足りるかは扱いによって変わります。保存の要否は税理士に確認し、判断がつくまでは両方を残してください。

Q. 一人で仕事をしている場合も同じですか。

A. 同じです。事業用と私用の支払いを分けておくだけで、年度末に一年分の明細を振り分ける作業がなくなります。

まとめ

現金をどこまで残すかは、金額ではなく性質で決める。毎月必ず出て、金額が読めるものから外していく。

車を使う仕事なら、高速代と燃料代がその条件に当てはまる。件数が多く金額も大きいので、外したときの効果がいちばん大きい。手数料は、いま現金にかけている時間と並べて比べる。停電のときのために、小さい額の現金は残しておきたい。保存や経費の扱いは、税理士に確認してほしい。