BUSINESS COLUMN
厨房のガス料金が高い。都市ガスとプロパンで変わるところ
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請求額から基本料金を引いて使用量で割り、いまの単価を出す。都市ガスとプロパンの前提の違い、設備の所有、交渉と切り替えの選び方まで。
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火を使う商売をしていると、月の請求のうちガスの占める割合が思いのほか大きい。仕込みの量は変えていないのに、去年より高くなっている気がする。
気がする、で止まっているうちは何も動かない。厨房のガス料金は、使う量そのものよりも、契約している形と単価で決まっている部分が大きい。まず、いまいくらで買っているかを数字にするところから始めたい。
都市ガスとプロパンで前提が違う
同じ「ガス」でも、この二つはまったく別のものだと思ったほうがいい。
都市ガスは配管で届く。料金の体系は公表されていて、事業者を選べる地域も増えている。単価を確かめるのは比較的やさしい。
プロパンはボンベで届く。料金表は公表されておらず、同じ地域でも契約先ごと、建物ごとに単価が違う。長く付き合っているうちに上がっていても気づけない。
熱量も違うので、同じ料理を作るのに必要な量が変わる。だから、立方メートルあたりの単価をそのまま比べても意味がない。
まず、自分のところがどちらかを確かめる。ボンベがあればプロパンだ。

単価を自分で計算する
請求書に単価が書かれていないことがある。その場合は、請求額から基本料金を引いて、使用量で割ればいい。
これで立方メートルあたりの単価が出る。この数字が、あらゆる比較の出発点になる。
十二か月分を出して並べると、単価が動いているかどうかも見える。使用量が変わっていないのに金額が上がっているなら、単価のほうが動いている。
基本料金の額も控えておく。使用量が少ない月ほど、この部分の重みが大きくなる。休みの多い月の請求を見れば、いくら固定でかかっているかが分かる。
給湯と厨房でメーターが分かれているなら、それぞれの数字を出す。どちらで使っているかが見えると、減らす場所も決めやすい。
高い単価は交渉か切り替えで下げる
単価が高いと分かったとき、方法は二つある。いまの会社に交渉するか、別の会社に切り替えるかだ。
交渉するには材料が要る。他社ならいくらで供給できるのか、その数字がないと話が始まらない。
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は住所と使用量を渡すと地域のガス会社から見積もりが集まる仕組みで、厨房のように使用量の大きい場所ほど、集まる条件の差が金額として大きく出る。
集まった条件を持って、いまの会社に話をするという使い方もできる。切り替えずに単価だけ下がるなら、手続きの手間もかからない。
どちらを選ぶにしても、まず数字を集める。集めてから決めればいい。
切り替えを決めた場合、供給が止まる時間はごく短い。ボンベの交換で切り替わるので、営業に影響が出ることはほとんどない。
日程は、仕込みの少ない曜日に合わせる。立会いが要るなら、その時間を空けておく。
設備が誰のものかを確かめる
プロパンの場合、給湯器やコンロを無償で設置する代わりに単価を高く設定する、という取り決めがあることがある。
この形だと、機器の代金を毎月のガス料金として払い続けていることになる。切り替えようとすると、残っている分の精算を求められる。
だから、設備の所有が誰にあるのかを先に確かめる。書面が残っていなければ、いまの会社に尋ねる。
残りの年数と金額が分かれば、いま動くか待つかを判断できる。あと一年なら待つ、という選択もある。
借りている建物なら、貸主が決めた契約になっていることもある。その場合は、貸主に相談するところから始まる。

使う量そのものを減らす
単価を下げたら、次は使い方を見る。ここは我慢の話ではなく、段取りの話になる。
火を点けている時間のうち、実際に調理している時間がどれくらいかを見る。空焚きに近い時間が長ければ、そこが減らせる。
湯を沸かす回数もまとめられる。仕込みの順番を少し変えるだけで、点けたり消したりが減る。
機器の掃除も効く。バーナーの目詰まりや、熱の当たり方のずれは、そのまま無駄になる。
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で複数の会社の条件を並べておくと、使用量を減らしたあとの数字でも比べ直せる。使う量が変われば、どの料金の形が合うかも変わってくる。
換気と安全もあわせて見る
火を多く使う場所では、換気の能力が足りているかも大事になる。足りないと、燃焼の状態が悪くなる。
換気の設備は、点検の対象になっていることが多い。周期と担当を控えておく。
警報器の設置も確かめる。設置の義務がある場合は、期限が来たら交換する。
これらは料金の話とは別だが、同じ機会にまとめて確認しておくと、二度手間にならない。
ホースやゴム管の劣化も見ておく。ひび割れが出ていれば交換する。点検のときに指摘されることが多いが、待たずに自分で見てもいい。
記録して次につなげる
見直したら、単価と契約先と日付を記録する。これが次に見直すときの出発点になる。
使用量も月ごとに残す。季節の波が見えていれば、翌年の見込みが立てやすい。
値上げの連絡が来たら、その書面も一緒に綴じる。何年にいくら上がったかが見えると、判断の材料になる。
そして、次に見直す時期を決めておく。二年後と書いておけば、思い出したときにやる作業ではなくなる。
よくある質問
Q. 都市ガスとプロパンはどちらが安いですか。
A. 一般には都市ガスのほうが単価が低いことが多い。ただし配管が来ていない場所では選べない。熱量が違うので、単価だけでは比べられない。
Q. 切り替えると供給が止まりますか。
A. ボンベの交換で切り替わるので、止まる時間はごく短い。都市ガスも、開栓の立会いが要る程度で済むことが多い。
Q. 交渉だけでも下がりますか。
A. 下がることはある。ただし他社の条件という材料がないと、話が進まない。
Q. 契約はどれくらいの期間で見直せばいいですか。
A. 二年に一度を目安にする。値上げの連絡が来た年は、その時点で見る。
まとめ
まず、都市ガスかプロパンかを確かめる。前提がまったく違う。
請求額から基本料金を引き、使用量で割って単価を出す。すべての比較の出発点になる。
高ければ、交渉か切り替えを選ぶ。どちらにしても他社の条件という材料が要る。
設備の所有が誰にあるかを確かめる。無償設置の取り決めが残っていることがある。
そして、単価を下げたあとに使い方を見る。段取りで減らせる部分は残っている。
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