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BUSINESS COLUMN

確認の作業を抱え込まない。社内で分けるか、外注に出すか

公開 ・ 更新

判定の基準が一人の頭にしかないと、その人が休むと止まります。基準の書き出し方、社内で分ける範囲、外注に出せる作業、練習期間の置き方を並べました。

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最後の確認を一人が全部やっている職場があります。その人が休むと出荷が止まり、原稿も出せず、請求書も出ません。

本人も「自分が見ないと不安だ」と言います。ただ、これは能力の問題ではなく、判定の基準が本人の頭の中にしか無いことの問題です。基準を外に出せば、確認は分けられますし、外注に出せる部分も見えてきます。

何を確認しているのかを書き出す

まず、その人が何を見ているのかを言葉にします。本人に横で説明してもらいながら書き取るのが早い方法です。

出てくるのは三種類です。数字や寸法が合っているかという照合、決めた形式に沿っているかという確認、そして良し悪しの判断。

前の二つは、基準さえ書ければ誰でもできます。三つ目だけが経験を要します。

多くの職場では、この三つが混ざったまま一人に載っています。分けるだけで、渡せる範囲が半分以上になります。

書き出しは一日では終わりません。一週間、確認するたびに一行ずつ足していく形で十分です。

顕微鏡

判定の基準を紙に落とす

書き出したものを、判定できる形に直します。

「きれいに」「おかしくないか」では渡せません。数字、見本、そして駄目な例。この三つで表します。

いちばん効くのは駄目な例です。過去にやり直しになったものを写真で残しておくと、説明が一行で済みます。

迷ったときにどうするかも書きます。止めて聞くのか、通してよいのか。ここを書いていないと、渡された人は全部を聞きに来ます。

基準は完璧でなくて構いません。八割が判断できれば、残りの二割だけが経験者のところに来ます。それで負荷は五分の一になります。

社内で分けるか、外に出すか

渡す先は社内だけではありません。仕事の性質で分けます。

社内に残すのは、良し悪しの判断が要るものと、社内の事情を知らないと決められないものです。

外に出せるのは、照合と形式の確認です。数字が合っているか、項目が埋まっているか、表記が揃っているか。この種類は、基準さえ渡せば社外の人でも同じ結果になります。

原稿の校正、データの突き合わせ、伝票の照合。こうした作業は、作業ごとに受け手を探せるフリーランスボード のような場で業務委託に出せます。まず少量を一度出して、返ってきたものを見てから量を増やします。

外に出すときは、こちらが確認する時間も見込みます。渡して終わりではありません。

拡大して見た様子

渡す相手を決めて練習期間を置く

いきなり全部を渡すと、必ず漏れが出ます。

最初の二週間は、渡した人と元の担当者が両方見ます。判定が食い違ったところだけを記録します。

食い違いが出たところは、基準の書き方が悪い場所です。そこを直せば、次から一致します。

二週間で食い違いがほぼ無くなれば、渡し切ります。無くならない場合は、その部分だけ元の担当者に残します。

全部を渡さなくてよいのです。八割を渡せれば、休みが取れるようになります。

作業ごとに受け手を募集する形なら、日本最大級クラウドソーシング クラウディア のような仲介の場で同じ基準を渡して二人に頼み、結果を比べる方法も取れます。基準が伝わっているかどうかが一度で分かります。

記録を残して原因に戻る

確認は、見つけて終わりにすると永遠に減りません。

見つけたものを、種類ごとに数えます。月に一枚の表で足ります。

同じ種類が毎月上位に出てくるなら、それは確認の問題ではなく、その手前の工程の問題です。そこを直せば、確認の量が減ります。

確認の作業そのものを減らすことが目的です。人を増やして見る回数を増やすのは、いちばん高くつく解き方です。

減った量を数字で見せると、現場の納得が得られます。

属人化を戻さない仕組み

一度分けても、放っておくと元に戻ります。

基準を書いた紙は、更新した日付を入れて一か所に置きます。個人の端末に置くと、その人が辞めた時点で消えます。

半年に一度、実際の運用と紙が合っているかを見ます。運用だけが変わって紙が古いまま、という状態がいちばん危険です。

担当を年に一度は入れ替えます。入れ替えると、書けていない部分が必ず露出します。

外注に出している部分も、社内で一度はやってみる日を作ります。丸ごと分からなくなると、価格の交渉もできなくなります。

委託先にも、基準が変わったときは必ず伝えます。伝えずに結果だけを咎めると、次から慎重になりすぎて速度が落ちます。

一人に戻さないための最も簡単な方法は、休みを取ってもらうことです。休んだ週に何が止まったかで、渡し残しが分かります。

確認を任される側の負担にも目を向けます。間違いを見つける仕事は、感謝されにくく、責められやすい役回りです。

見つけたことを評価する言い方を決めておきます。「よく気づいた」と言われる職場と、「なぜ通した」しか言われない職場では、報告の量がまったく違います。

確認の負荷が高い時期は、あらかじめ分かっています。月末や期末に集中するなら、その週だけ外注の枠を確保しておきます。

家のことでも同じです。提出物の期限や薬の飲み忘れの確認が、家族の一人に全部載っている家庭は多くあります。基準を紙にすれば、分けられます。

よくある質問

Q. 何から手をつけますか

A. その人が何を見ているかを書き取ることからです。照合、形式の確認、良し悪しの判断の三つに分けると、渡せる範囲が見えます。

Q. 基準はどう書けば伝わりますか

A. 数字、見本、駄目な例の三つで表します。過去にやり直しになったものを写真で残すと、説明が一行で済みます。

Q. 外注に出せるのはどこまでですか

A. 照合と形式の確認までです。良し悪しの判断と、社内の事情が要る部分は残してください。

Q. 渡したのに結局こちらで見直しています

A. 基準が伝わっていない部分があります。二週間だけ両方で見て、食い違ったところを記録して直してください。

まとめ

確認の中身を、照合・形式の確認・良し悪しの判断の三つに分けます。

判定の基準は、数字と見本と駄目な例で書きます。迷ったときの扱いも書きます。

照合と形式の確認は外注に出せます。少量を一度出してから量を増やします。

二週間は両方で見て、食い違ったところだけを記録して基準を直します。

見つけたものを種類ごとに数え、手前の工程を直します。確認の量そのものを減らします。