BUSINESS COLUMN
台風が近づいた日、どこで手を止めるか。数字で線を引く
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空を見て決めていたころは、いつも判断が遅れました。平均風速で線を引いて前日の夜に決める。二日前と前日に作業を振り分け、当日は外へ出ない形にした記録です。
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台風が近づくたびに、やるかやめるかを当日の朝に決めていました。決めるのはいつも、空を見上げてからです。
去年、決めるのが遅れて、片付けの途中で風が強くなりました。物を押さえながら考えるのは、判断としていちばん悪い。今回は、数字で線を引いて前倒しにした話を書きます。
当日の朝に決めていた
前の日までは「たぶん大丈夫」と思っています。朝になって雨の音で目が覚めて、そこから考え始める。
その時点では、もう買い出しにも行けません。店に行っても、水と電池は無くなっています。
決めるのが遅いと、選べる手が減ります。早く決めれば、やめるという手も、前倒しにするという手も残っています。
去年の反省は、判断そのものより時刻でした。同じ結論でも、二日早ければ全部間に合っていました。

風の数字で線を引く
うちは、平均風速で線を引きました。十メートルを超える予報が出たら屋外の作業はやめる。十五メートルなら、外へ出る用事そのものをやめる。
数字にした理由は、迷わないためです。空を見て決めると、その日の気分が入ります。
十メートルという数字は、実際に外へ出て確かめました。傘がまともに差せなくなる程度です。
線を決めてからは、前の日の夜に判断が終わります。予報を見て、数字と比べるだけだからです。
前日までに買い出しを終わらせる
前の日に店へ行くと、必要な物はたいてい売り切れています。それが二年続いて、考え方を変えました。
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を常に置いておくと、台風のたびに買い出しに行く必要がなくなります。うちは中身を年に一度見るだけで済んでいます。
追加で買うのは、その季節に食べたい物くらいです。備蓄と買い出しを分けて考えると、直前に慌てません。
家族には、直前に店へ行かないでほしいとも伝えました。風の中を移動するほうが危ない。
二日前、前日、当日でやることを分ける

やることを、三つの日に振り分けました。紙にして冷蔵庫に貼っています。
二日前は、予報の確認と、外に置いてある物の点検です。飛びそうな物を数えます。
前日は、飛びそうな物を全部しまう。窓の近くの物を動かす。それに充電です。
当日は、外へ出ない。これだけです。当日にやることを残さないのが、この振り分けの目的でした。
ひとりで住んでいる人ほど前倒しで
ひとりで住んでいると、全部を自分でやることになります。前倒しの効きがいちばん大きいのはこの人です。
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を送りました。台風のたびに買い出しに走らせないためです。
送ったあとに、二日前と前日にやることも同じ紙で渡しました。物だけ送っても、動く順番までは伝わりません。
一度そのとおりにやってもらってから、余計な項目を二つ削りました。ひとりでは三十分が限界です。
外に置いた物を数える
飛びそうな物は、思っているより多い。うちはベランダと玄関先で十四個ありました。
植木鉢、物干し、傘立て、それに置きっぱなしの折りたたみ椅子。どれも風で動きます。
数えたら、しまう場所が足りませんでした。だから、置く物そのものを減らしています。
減らしてからは、前日の作業が十分で終わるようになりました。一番効いたのは、片付けの工夫ではなく物の数です。
停電と断水に備えておく
風が強い日は、停電がついてきます。うちは去年、六時間止まりました。
その日にやったのは、冷凍室を開けないことと、風呂に水をためておくことです。断水したときに、トイレを流す水になります。
明かりは、部屋ごとに一つずつ置きました。移動するときに手ぶらで動けるほうが安全です。
携帯の充電は、前日の夜に満タンにします。当日にやろうとすると、たいてい停電のあとです。
止めると決めたあとの連絡
やめると決めたら、関わる人へ早く伝えます。伝えるのが遅いほど、相手も動けません。
うちは、前日の午後五時までに連絡すると決めました。相手の翌日の予定が、そこで決まるからです。
連絡する順番も紙に書いています。迷っている時間に、風は強くなります。
延期の日を同時に伝えると、話が一度で終わります。やめるだけの連絡は、たいてい二往復になります。
過ぎたあとに書き残す
台風が過ぎたら、その日のうちに三行書きます。何時に決めたか、何が間に合わなかったか、何が余ったか。
去年は「風呂の水をためるのを忘れた」と書いてありました。今年は忘れていません。
書いたものは、冷蔵庫の紙の裏に貼っておきます。次の台風のときに、必ず読みます。
三年ぶんたまると、自分の弱いところがはっきりします。うちは毎回、外の物の片付けが遅れています。
迷った年の記録がいちばん役に立つ
線を引いたあとも、迷う日はあります。予報が九メートルのときがいちばん迷いました。
そういう日は、迷ったことごと書いておきます。何メートルの予報で、どう決めて、結果どうだったか。
三年ぶんたまると、自分の線が甘いか厳しいかが見えてきます。うちは一度、九メートルで作業を続けて雨に降られました。
そのあと、線を九メートルに下げるかどうかを家族と話しました。結論は、下げずに「屋外に人を出さない」の項目だけ足すことです。
数字は一度決めたら、簡単には動かさないほうがいい。動かすと、そのたびにまた迷います。
足す項目のほうで調整すると、線そのものは残ります。三年やって、この形に落ち着きました。
よくある質問
Q. 線はどの数字で引けばいいですか
A. うちは平均風速十メートルで屋外の作業をやめ、十五メートルで外出そのものをやめています。数字にすると、その日の気分が入りません。
Q. 買い出しはいつ行けばいいですか
A. 台風が近づいてからでは売り切れています。ふだんから備蓄を置いておいて、直前に買うのはその季節に食べたい物だけにしてください。
Q. 当日にやることは残しても大丈夫ですか
A. 残さないほうがいい。うちは二日前と前日に全部振り分けて、当日は外へ出ないだけにしました。
Q. 停電に備えて何をしますか
A. 前日の夜に充電を済ませ、風呂に水をためます。明かりは部屋ごとに一つずつ置いておくと、暗い中を手ぶらで移動できます。
まとめ
台風の判断は、空を見て決めると遅れます。平均風速で線を引いて、前日の夜に決めてしまうこと。やることは二日前と前日に振り分けて、当日は外へ出ないだけにします。買い出しは直前に走らず、ふだんから備蓄を置いておく。外に置いた物は数えて、しまうより減らすほうが早い。過ぎたあとに三行書き残すと、翌年の同じ場面で迷いません。
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