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BUSINESS COLUMN

社内で手を挙げてもらう。公募の始め方

公開 ・ 更新

異動をすべて会社が決めていると、意欲が拾えません。公募にする範囲、応募しやすくする配慮、落ちた人への対応、現在の上司との調整を整理しました。

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新しい仕事を任せる人を、上長どうしの相談だけで決めていました。

決まった後で本人に伝えます。断られることもあります。一方で「やりたかったのに声がかからなかった」と言う人もいました。手を挙げてもらう形にできないかという話が出ています。

公募に向く仕事を選ぶ

すべてを公募にしない。

向く仕事は、新しく立ち上げる役割、部署をまたぐ企画、期間が区切られた仕事、兼務でできる仕事、技能より意欲が効く仕事、育成を兼ねる仕事です。

期間が区切られた仕事から始めてください。合わなかったときに戻せます。 恒久のポストをいきなり公募にすると、外れたときの扱いが難しくなります。

そして、兼務でできる仕事も、始めやすい対象です。

部署をまたぐ企画も、普段の配置では出会えない人が集まります。

育成を兼ねる仕事も、意欲のある人に向いています。

技能より意欲が効く仕事から選ぶと、応募の幅が広がります。

鉛筆を立てたカップ

募集の内容を具体的に書く

曖昧だと応募が来ません。

書くのは、やってもらう仕事の中身、期間、兼務か専任か、必要な経験、必要でない経験、選ぶ基準です。

必要でない経験を書いてください。「経験は問いません」と一行あるだけで、応募の幅が広がります。

書かないと、資格や経歴で自分を除外する人が出ます。

期間も、はっきり書いておいてください。

兼務か専任かも、応募の判断に直接効きます。

選ぶ基準も、最初から示しておきます。

上長の承認を要件にしない

手を挙げられなくなります。

決めるのは、上長の承認を要件から外す、応募したことを上長に伝える時期、現在の業務との調整の方法、通ったときの引き継ぎ、上長が反対したときの扱い、人事が調整に入る形です。

上長の承認を先に取らせないでください。要件にすると、関係が良くない人ほど応募できません。

通った後に会社として調整する形にすれば、本人が板挟みになりません。

上長が反対したときの扱いも、あらかじめ決めておいてください。

人事が調整に入る形も、明示しておきます。

伝える時期も、通った後にしてください。面談する側の力量が公募の成否を左右するので、キャリアコンサルタントの試験対策を扱う(自由テキスト)で人事の担当者が学び直しておくと、話の受け止め方が変わります。

室内に置いた多肉植物

選ぶ基準を先に示す

後出しにしない。

示すのは、何を見るか、誰が選ぶか、面談の有無、選考の期間、結果の伝え方、選ばれなかった人への説明です。

選ばれなかった人への説明を先に決めてください。手を挙げた人が何も言われずに終わると、次から誰も応募しません。

理由を一言でも伝える形にしてください。

誰が選ぶかも、あらかじめ示しておきます。

選考の期間も、待たせすぎない長さで決めてください。

結果の伝え方も、個別に行う形にします。通らなかった人が社内では相談しにくいなら、(自由テキスト)のように社外のコーチと一対一で話せる場を紹介しておくと、次に手を挙げるかどうかを自分で整理できます。

応募しやすい環境を作る

黙って出せる形にします。

やるのは、応募の窓口を人事に置く、同僚に知られない経路を用意する、相談だけの窓口も置く、締切に余裕を持たせる、説明の場を設ける、過去の事例を紹介することです。

同僚に知られない経路を用意してください。応募したことが広まると、選ばれなかったときに気まずくなります。

人事が直接受ける形が最も安全です。

相談だけの窓口も置くと、迷っている人が動けます。

締切にも余裕を持たせてください。考える時間が要ります。

説明の場も設けると、内容が具体的に伝わります。

選ばれた後の異動を設計する

送り出す側の負担を無視しない。

決めるのは、引き継ぎの期間、元の業務の代わり、兼務の場合の時間の配分、戻るときの扱い、評価の帰属、送り出した部署への手当てです。

送り出した部署に手当てをしてください。人が抜けた分の穴を放置すると、次から上長が反対に回ります。

増員か業務の削減か、何らかの形で応えてください。

兼務の場合の時間の配分も、明確に決めておきます。

評価の帰属も、どちらの部署が行うかを決めてください。

引き継ぎの期間も、余裕を持たせて設定します。

合わなかったときの戻り方を決める

失敗を許す形にします。

決めるのは、期間の途中でも戻れるか、戻る先、戻ったときの処遇、評価への影響、周囲への説明、再度応募できるかです。

戻れることを先に伝えてください。片道だと感じると、応募をためらいます。

合わないと分かった時点で戻す形にしておけば、挑戦の敷居が下がります。

戻ったときの処遇も、下げない前提で決めておいてください。

評価への影響も、挑戦を不利にしない形にします。

再度応募できるかも、明示しておいてください。

続けるかどうかを一年後に見る

一度で終わらせない。

見るのは、応募の数、応募した人の顔ぶれ、選ばれた人のその後、送り出した部署の状況、応募しなかった理由、次の募集の出し方です。

応募しなかった理由を聞いてください。制度があっても使われないなら、原因は募集の書き方か、応募のしにくさにあります。

応募がゼロだった回こそ、聞き取りの価値があります。

選ばれた人のその後も、半年後に確かめてください。

送り出した部署の状況も、あわせて見ておきます。

次の募集の出し方も、聞き取りの結果を反映させます。

公募の形が根づくと、社内の人がどこで何をしたいかが見えてきます。配置の判断そのものが変わり、上長どうしの相談だけでは分からなかった希望が拾えるようになります。

すべての配置を公募にする必要はありません。年に一度か二度、一つの役割から始める形で十分です。回を重ねるほど、応募する側の心理的な壁も下がります。

よくある質問

Q. どんな仕事から始めますか。

A. 期間が区切られた仕事です。合わなかったときに戻せます。恒久のポストは扱いが難しくなります。

Q. 上長の承認を要件にしてよいですか。

A. 外してください。要件にすると、関係が良くない人ほど応募できません。

Q. 選ばれなかった人にどう伝えますか。

A. 理由を一言でも伝えてください。何も言われずに終わると、次から誰も応募しません。

Q. 合わなかったらどうしますか。

A. 戻れることを先に伝えてください。片道だと感じると、応募をためらいます。

まとめ

期間が区切られた仕事から始めてください。戻せる形にします。

必要でない経験を書いて応募の幅を広げること。除外を防げます。

上長の承認を要件にしないこと。板挟みにしません。

選ばれなかった人への説明を先に決めてください。

そして、送り出した部署への手当てを忘れないこと。