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車両費を毎月出す。決算を待たずに数字を作る形にする

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決算のときにしか数字を見ていないと、打つ手が残りません。項目を五つに絞り、燃料代と高速代のように自動で出るものから月次を組み立てる方法を書きました。

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数字をきちんと見るのは決算のときだけ、という状態は珍しくない。年に一度、税理士から資料が届いて、そこで初めて一年の全体を知る。知ったころには、その一年はもう終わっている。

打つ手が残っているうちに数字を見たいなら、毎月出す形にするしかない。とはいえ、月次で完璧な資料を作ろうとすると続かない。項目を絞り、自動で出るものだけを並べる。車を使う仕事なら、車両にかかる費用がその筆頭になる。

決算のときにしか見ていない

決算の資料は、税務のために作られている。判断のために作られたものではないので、そのまま経営の材料にしようとすると使いにくい。

しかも、出てくるのが期の終わりから数か月後になる。その時点で分かることは、たいてい「もう少し早く知りたかった」ことばかりだ。

毎月出す資料は、精度より速さを優先していい。荒くても翌月の十日に出るほうが、正確でも三か月後に出るより役に立つ。

目的が違うので、決算の数字と月次の数字が一致しなくても構わない。合わせようとすると、月次のほうが重くなって続かなくなる。

そもそも、月次で見たいのは絶対の金額ではなく前月との差だ。同じ作り方で並んでいれば、多少の粗さがあっても差は正しく出る。

並べた紙幣

自動で出るものから並べる

毎月出す項目は、五つまでに絞る。売上、経費の合計、月末の残高、売掛の残高、そして車両にかかった費用。増やすと集計そのものが続かなくなる。

このうち車両の費用は、支払い方をそろえておけば自動で出る。走った分だけ増える支出なので、忙しさの指標にもなる。

ETC協同組合のガソリンカード は協同組合が発行する給油向けのカードで、加盟する給油所で使った分が月ごとの請求にまとまる。燃料費の合計が請求書の形でそのまま出てくるので、集計の作業が要らない。

高速代も同じようにまとめておくと、移動にかかった費用が二行で済む。手で拾い集めていたころに比べて、月次を出すまでの時間がはっきり短くなる。

領収書を集めて金額を入力していた作業がなくなるのも大きい。人数が増えるほど比例して伸びていた手間が、そこで止まる。

自動で出るようにするというのは、記録の精度を上げる話でもある。手で写す工程が消えれば、写し間違いも消える。

数字を渡す相手を決める

出した数字を誰に渡すかも決めておく。自分だけが見るのか、金融機関にも渡すのか、現場にも見せるのか。

渡す相手が決まると、様式が決まる。毎回同じ形にしておけば、読む側は前回との差だけを見ればよくなる。読む負担が減れば、返事も早くなる。

現場に渡すなら、全部を開く必要はない。担当している範囲の数字だけで十分に効く。移動の費用を見せると、遠方の仕事を受けるときの判断が変わることもある。

金融機関に渡す資料は、日ごろから作っていれば頼まれた日に出せる。必要になってから慌てて作る資料より、毎月続いているもののほうが説得力がある。

ポケットの紙幣

記帳の入口をそろえる

月次を軽くするには、入口の時点で分かれている必要がある。入ってきた明細を後から振り分けるのではなく、最初から科目ごとに入る形にする。

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科目の分け方は最初の月に決める。車両にかかる費用なら、燃料と高速代と保険と税と整備に分けておく。細かくしておくほうが、後から合算するのは簡単だ。

決めた分け方は途中で変えない。変えると、前の月と比べられなくなる。どうしても変える必要が出たら、変えた月と理由を書き残しておく。

摘要には、どの車のものかが分かる情報を入れておく。あとから一台ごとに集計するとき、この一手間があるかないかで作業量が変わる。

一台ごとに出してみる

全体の車両費が出せても、どの車に費用がかかっているかは分からない。台数が三台以上あるなら、一台ごとに出す価値がある。

走行距離と燃料費がそろえば、一キロあたりの費用が出る。並べると差がはっきりする。差の理由は、車そのものか、走り方か、整備の状態のどれかだ。

稼働の少ない車も見えてくる。月に数回しか動いていないなら、持ち続けるか手放すかを考える材料になる。

出した数字は、責めるためではなく判断のために使う。そう伝えてから配らないと、監視されていると受け取られる。

続けられる形にする

出す日を決める。翌月の十日、というように固定すれば、経理の側も準備ができる。決めていないと、忙しい月から順に飛ぶ。

出す人も決める。担当を固定すると、月ごとの変化に気づけるようになる。先月より二割増えている、この車だけ回数が多い。そういう気づきは、同じ人が続けて見ているから出てくる。

三か月続けば、そのまま一年続く。最初の三か月は多少荒くても、期日どおりに出すことを優先していい。

一年たまれば、季節による波が見える。波が見えると、翌年の見込みが立つようになる。

よくある質問

Q. 月次と決算の数字が合いません。

A. 合わなくて構いません。決算は税務の決まりに従って作るもの、月次は判断のために作るものです。目的が違います。

Q. 会計ソフトは必要ですか。

A. 件数が月に数十を超えると、手作業では合わなくなります。入力の時点で科目ごとに分かれる形にしておくと、集計の作業が要らなくなります。

Q. 車両費はどこまで含めますか。

A. 燃料と高速代と保険と税と整備までを一組にすると、持つ費用の全体が見えます。含める範囲は決めたら変えないでください。

Q. 金融機関に毎月出す必要はありますか。

A. 求められていなくても、用意しておくと相談が具体になります。提出の形式や頻度は、税理士に相談しながら決めてください。

まとめ

決算のときにしか数字を見ていないと、打つ手が残らない。毎月出す形にするなら、項目を五つに絞り、自動で出るものから並べる。

燃料代と高速代は支払いをそろえるだけで合計が出てくるので、月次の入口として扱いやすい。記帳の科目とそろえておけば、集計の手間はさらに減る。出す日と出す人を固定して、三か月続けてみてほしい。税務上の扱いは税理士に確認してほしい。