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BUSINESS COLUMN

在宅の人に道具が定着しない。教える順番と経路を決める

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新しく入れた道具が使われないまま止まっている。テレワークで働く人にどう届けるか、教える順番と研修のかけ方、社外からつなぐ経路の整え方までを並べます。

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入れたときは全員が集まって説明を聞きました。二か月経って開いてみると、更新は途中で止まっています。使っているのは決めた本人と、もう一人だけでした。誰も反対しなかったのに、誰も使っていません。

道具が悪いとは限りません。使われないときの理由は、たいてい「つながらない」か「分からない」のどちらかです。この二つは手当てが別なので、混ぜたまま二回目の説明会をやっても何も変わりません。ここでは在宅の人がいる小さな職場を前提に、社外からの経路をそろえる話と、教える順番の話を分けて並べます。

使われない理由を二つに分ける

まず、使っていない人に一言だけ聞いてください。

聞くのは「開こうとしたか」です。開こうとして開けなかったなら経路の問題、開いたけれど何をすればいいか分からなかったなら教え方の問題です。この区別が付かないうちは、どんな手を打っても外れます。説明を増やしても開けない人には届かず、経路を直しても使い方が分からない人は動きません。

聞く相手は三人で足ります。同じ答えが二回出たら、それが理由だと思って構いません。全員に聞こうとすると、聞くこと自体が仕事になって止まります。

社外からつながらない人が必ずいる

事務所では動くのに、家からは動かない。これがいちばん多い脱落の形です。

社内からしか入れない場所に道具を置くと、テレワークの日はそもそも触れません。週の半分が使えない道具になり、人は元のやり方へ戻ります。一度戻った人が自分から戻ってくることは、ほとんどありません。「家からは無理なんですよね」と一度言われたら、その人はもう候補から外れたと考えたほうが正確です。

自宅や出先の回線から社内へ入るなら、通信を暗号化する経路を先に用意します。ExpressVPN のように国をまたいでも速度が落ちにくいものを選んでおくと、出張先でも帰省先でも手順が変わりません。場所によって手順が変わらないことが、定着ではいちばん効きます。逆に、事務所では直接、家からは別の入り方、出先ではまた別、という形にすると、覚えることが三つに増えて誰も覚えません。

リモートで働く人が一人でもいるなら、経路の話は後回しにできません。使い方を教えるより先です。

画面を操作する手元

最初に教えるのは一つの操作だけ

全機能を説明した日に、人は覚えるのをやめます。

初日に教えるのは一つでいい。毎日必ずやることを一つ選び、それだけを手順にします。残りは聞かれてから教えます。新人に仕事を渡すときと同じで、最初に渡す量が多いほど手が止まります。三十分の説明会より、一分で終わる一つの操作のほうが残ります。

入れた道具が集客や分析のためのものなら、操作より先に「何を見るか」が要ります。未経験者に対して3か月でwebマーケターに育てます【Wannabeアカデミー】 のように実務の課題を回しながらWebマーケティングを受講できる講座で数字の読み方から学ぶと、社内への説明も画面の順番ではなく目的から始められます。教える側が目的を言えないものは、聞く側にも残りません。

聞ける人を一人決めておく

分からなかったときに誰へ聞くか決まっていないと、人は聞きません。

黙って元のやり方に戻るだけです。担当を一人決めて、名前を出してください。「詳しい人」ではなく「聞いていい人」です。その人が全部答えられる必要はありません。分からなければ一緒に調べる、で十分に役目を果たします。

在宅の人には、聞く手段も決めておきます。事務所なら席まで行けば済みますが、家からだと聞くこと自体に手間がかかります。その手間の分だけ、質問は出なくなります。

画面をのぞき込む人

古いやり方を同時に残さない

紙とデータの両方を認めると、全員が紙に残ります。

止める日を決めて、その日から片方だけにしてください。並行して動かす期間は短いほどうまくいきます。月末や締めの日にぶつけないことだけ気をつけます。止める日を先に告知しておけば、前日までに自分で触ってくれる人が出ます。

手順は一枚に収める

分厚い手引きは、作った本人しか読みません。

紙一枚に収まらないなら、教える内容が多すぎます。入り口、毎日やること、困ったときの連絡先。この三つだけ書いて、あとは空白でいい。在宅の人には、その一枚を印刷して手元に置いてもらいます。画面の中に置くと、開くのを忘れます。

書くのは、いちばん最近つまずいた人が向いています。詳しい人が書くと、詰まる場所が抜け落ちます。

二週間後にもう一度見る

説明した日ではなく、二週間後が本番です。

その頃には、詰まった人と続いている人がはっきり分かれます。詰まった人に同じ説明を繰り返さず、どこで止まったかだけ聞いてください。だいたい同じ場所で止まっています。三人が同じ場所で止まっていたら、それは人の問題ではなく手順の問題です。

使われているかを数える

感覚で判断すると、たいてい多めに見積もります。

先月何人が触ったか、その数字だけ見てください。増えていないなら、経路か教え方のどちらかが直っていません。二つに分ける作業へ戻ります。細かい利用率を出す必要はなく、触った人数の増減だけで判断できます。

よくある質問

Q. 説明会をもう一度やれば定着しますか。

A. 開けなかった人には効きません。まず開こうとしたかを聞き、経路の問題と教え方の問題を分けてください。

Q. 在宅の人だけ使っていません。

A. 社外から入れない置き方になっている可能性が高いです。暗号化した経路を先に用意してください。

Q. 一度に全部の使い方を教えたほうが早くないですか。

A. 逆になります。毎日必ずやることを一つだけ渡し、残りは聞かれてから教えるほうが早く定着します。

Q. 誰に聞けばいいか決めていません。

A. その状態だと誰も聞きません。全部答えられなくてよいので、聞いていい人を一人決めて名前を出してください。

まとめ

使われない理由は「つながらない」か「分からない」に分かれます。三人に聞けば分かります。

在宅やテレワークの日に触れない道具は、必ず捨てられます。社外からの経路を先に用意してください。

初日に教えるのは一つの操作だけ。残りは聞かれてから渡します。

聞いていい人を一人決める。詳しい人である必要はありません。

二週間後にもう一度見て、触った人の数だけ数える。それ以外の指標は要りません。