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BUSINESS COLUMN

五十代からの学び直し。会社を出ても続く手を用意する

公開 ・ 更新

定年後に困るのはお金だけではありません。社内でしか使わない知識との違い、体力に頼らない分野の選び方と受講の進め方、小さい仕事で実績を作る順番、支出と年金の見通しを扱います。

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五十を過ぎたあたりから、定年の話が具体的になってきました。まだ十年近くありますが、その後の三十年をどう過ごすかは、いまから考えておかないと間に合いません。

年金だけで足りるかどうかという話も気になります。ただ、それ以上に気になるのは、毎日やることが無くなることです。働き続けたいわけではないけれど、まったくやることが無い状態も想像すると落ち着きません。

定年後に必要なのは収入だけではない

お金の心配ばかりが取り上げられますが、実際に困る人の多くは、時間の使い道でつまずきます。

三十年以上ある時間を、何の予定も無しに過ごすのは難しい。旅行も趣味も、毎日となれば別の話になります。

少しでも仕事の形が残っていると、生活の骨組みが保たれます。週に二日でも、誰かのために手を動かす予定があると、残りの日の過ごし方も決まります。

だから準備するのは、蓄えと、続けられる仕事の形の両方です。片方だけでは足りません。

六十からでは遅い

準備を始める時期は、早いほど楽です。理由は、身につけるのに時間がかかるからです。

会社を出た後に通用する技能は、たいてい社内でしか使わない知識とは別のものです。役職や社内の人脈は、外に出ると効きません。

並んだ水の粒

外で通じる形にするには、実際に外の仕事を一度でも受けておく必要があります。受けてみて初めて、自分の何に値段が付くかが分かります。

十年あれば十分です。五年でも間に合います。始めていないことだけが問題になります。

何を身につけるかを選ぶ

年齢を重ねてから始めるなら、体力に頼らない仕事を選びます。長く続けられるかが最優先です。

書く仕事は、その点で条件が合います。場所を選ばず、体力の差が出にくく、経験がそのまま材料になります。

(自由テキスト)は金融の分野に絞って書く技術を学ぶ講座で、専門の知識が必要な領域を扱うぶん、書き手として区別してもらいやすくなります。

これまでの職歴が金融や経理に近いなら、その経験が直接効きます。分野の言葉が分かる書き手は、思っているより多くありません。

経験を材料に変える

水面に立つ滴

長く働いてきた人の強みは、経験そのものではなく、経験の説明ができることです。

若い人が書けないのは、実際に見ていないからです。現場で起きることの手触りは、調べても出てきません。

学び直す場所を持つ

とはいえ、経験だけでは形になりません。今の道具や作法を学ぶ場が要ります。

(自由テキスト)は複数の分野の講座と動画をまとめて見られる会員制の学びの場で、どの分野が自分に向くかを試しながら決められる形になっています。

一つに絞る前に、いくつか触ってみるほうが失敗しません。始めてみると、思っていたのと違うことがよくあります。

学ぶ相手が若い人になることには、慣れが要ります。ここで身構えると、学ぶ速さが落ちます。教える側の年齢は、内容とは関係がありません。

小さく始めて実績を作る

学びながら、小さい仕事を受けます。収入のためではなく、外で通じるかを確かめるためです。

最初は金額が低くても構いません。受けて、納めて、対価を受け取る。この一周を経験することに意味があります。

一件終えるごとに、何ができて何ができなかったかを書き残します。三件たまると、自分の売り物がはっきりします。

在職中に副業として受ける場合は、就業規則を先に確かめます。届け出が要る形なら、出しておくほうが後々楽です。

お金の見通しを立てる

仕事の形と並行して、数字も見ておきます。ここは感覚では判断できません。

必要なのは三つです。毎月の支出、受け取れる年金の見込み、蓄えの残高。この三つを並べると、月にいくら稼げばよいかが出ます。

その金額が小さいと分かると、気持ちがかなり楽になります。月に五万でよいのか、二十万要るのかで、選ぶ仕事が変わります。

税や保険の扱いは、働き方によって変わります。金額が具体的になったら、税理士や社会保険労務士に確認してください。

会社の制度を先に調べる

在職中にできる準備の中で、見落とされやすいのが会社の制度です。使えるものは使い切ります。

学び直しの費用を一部負担する仕組みを持つ会社があります。額が小さくても、対象になるかどうかを聞くだけなら手間はかかりません。

再雇用の条件も、早いうちに確かめます。何歳まで、どの職種で、いくらで働けるのか。この三つが分かると、外での準備にどれだけ力を入れるべきかが決まります。

退職金の受け取り方によって、手取りが変わることもあります。制度の細部は会社ごとに違うので、人事や社会保険労務士に確認してください。

体と生活の準備もしておく

長く働くには、体が続く必要があります。ここも同じくらい重要です。

座り続ける仕事なら、日課として体を動かす時間を先に組み込みます。予定に入れておかないと、忙しい日から順に消えます。

睡眠の質が落ちてきたと感じたら、早めに手を打ちます。不調が続くときは、我慢せず医療機関に相談してください。

生活の相手にも、いまのうちに話しておきます。定年後の過ごし方が食い違ったまま当日を迎えると、そこから話し合うことになります。

よくある質問

Q. 何歳から準備すればいいですか

A. 早いほど楽です。外で通じる技能を身につけて、実際に一件受けるまでに時間がかかります。五年から十年あれば十分に間に合います。

Q. これまでの経験は使えますか

A. 使えます。若い人が書けないのは、現場を見ていないからです。分野の言葉が分かる人は思っているより多くありません。

Q. 収入はどのくらい必要ですか

A. 毎月の支出、年金の見込み、蓄えの三つを並べると出ます。必要額が小さいと分かると、選べる仕事の幅が広がります。

Q. 在職中に始めても大丈夫ですか

A. 就業規則を先に確かめてください。届け出が要る形なら出しておくほうが楽です。税や保険の扱いは税理士や社会保険労務士に確認します。

まとめ

定年後に困るのは、お金だけではありません。時間の使い道でつまずきます。

社内でしか使わない知識は、外では効きません。外の仕事を一度受けて確かめます。

体力に頼らない仕事を選びます。経験を説明できることが、いちばんの強みです。

学ぶ場を持ち、いくつか触ってから絞ります。小さい仕事を三件受けると売り物が見えます。

支出と年金と蓄えを並べて、月にいくら要るかを出します。体と生活の準備も同時に進めてください。