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BUSINESS COLUMN

ブースが素通りされる。什器と設営で決まること

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展示会で立ち止まってもらえないブース。導線と什器の考え方、レンタルと購入の分け方、設営当日の段取りを一つずつ確かめます。

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展示会の初日、隣のブースには人だかりができていました。こちらのブースの前を、来場者が視線も向けずに通り過ぎていきます。用意したのは、机と椅子と、社名を印刷したパネル一枚でした。

パンフレットは減りません。名刺も集まりません。何を変えれば立ち止まってもらえるのかが、その場ではわかりませんでした。

通路から何が見えるかを考える

来場者は歩きながら選んでいます。

歩いている人に見えるのは、頭より高い位置の表示、ブースの手前一メートル、人がいるかどうか、明るさ、置いてある物です。

目の高さのパネルは、人が立つと隠れます。社名や何をしている会社かは、頭より高い位置に出してください。遠くから読める大きさが要ります。

来場者が知りたいのは「何をしている会社か」です。社名だけでは伝わりません。業種と提供しているものを、短い言葉で出してください。 知らない社名は、記号としか認識されません。

そして、来場者は数百のブースの中を歩いています。一つひとつの前で立ち止まって考える時間はありません。

「◯◯の設計・製造」といった一行を、社名と同じ大きさで出します。これがあるかないかで、立ち寄る人の数が変わります。入口に机を置くと、入りにくくなります。通路側を開けて、奥に机を置くほうが人は入ります。

会場に集まった来場者

導線を設計する

入ってから出るまでを決めてください。

流れは、足を止める、声をかける、説明する場所へ移動する、記録を残す、次の約束をする、という順です。足を止める手段は、掲示、実物、映像のいずれかです。

通路で立ち話をさせないでください。奥に座れる場所があると、話が続きます。立ったままだと、五分で終わります。

パネルだけのブースは素通りされます。触れるもの、動くもの、見て理解できるものを一つ置いてください。それが足を止めます。 文字は歩きながら読まれません。

そして、読ませようとするほど、通り過ぎられます。目に入った瞬間に何かが分かるものが要ります。

製品そのもの、断面の見本、動いている機械、短い映像。どれか一つで足ります。名刺だけでは、後で誰が何に関心を持ったか思い出せません。その場で一言メモを残す運用にしてください。

什器を借りるか買うかを分ける

年に一回なら、買う必要はありません。

借りるほうが合うのは、机と椅子、照明、モニタと映像機器、カーペット、電源の延長です。

買うほうが合うのは、繰り返し使う掲示物、のぼりやバナー、持ち運べる展示台です。掲示物には社名と事業内容を入れます。

日付や会場名を入れない掲示物は、何度でも使えます。年号や「◯◯展」と入れると、その一回で終わります。使い回す前提で作ってください。

会場の主催者が什器のレンタルを用意していることがあります。搬入と回収が不要になるぶん、外部から借りるより手間が減る場面があります。価格だけでなく、運ぶ手間も比べてください。

電源と回線を押さえる

当日になって足りないことがわかります。

確認するのは、使える電力の上限、コンセントの位置と数、申込の締切、回線があるか持ち込みか、延長コードの持ち込み可否です。

モニタ、照明、パソコン、充電器を足すと、想定より早く上限に届きます。機器ごとの消費電力を足し上げて、申し込む容量を決めてください。

当日の追加は割高になるか、受け付けてもらえないことがあります。締切の日付を、出展の準備の予定に入れてください。 会場の設備は、事前の申込数に合わせて用意されます。

そして、当日に足りないと分かっても、その場では増やせません。機器の一部を使わずに過ごすことになります。

会場の無線は、来場者が多い時間帯に使えなくなることがあります。持ち込みの回線を用意するか、通信を前提にしない見せ方にしてください。工事なしで数日のうちに届く法人限定コンセントタイプWi-Fi【BizAir】 なら、出展が決まってからでも間に合います。

催しに集まる人たち

搬入と設営の段取りを組む

当日の朝に、想定外が起きます。

決めるのは、搬入の時間帯と経路、誰が何を運ぶか、設営にかかる時間、工具や養生材の持ち込み、撤去と持ち帰りの手順です。

設営は見積もった時間の倍かかります。初めての会場なら特に、荷解き、配置、配線、動作確認で時間が消えます。開場の二時間前には現地にいてください。

忘れ物の定番は、延長コード、養生テープ、はさみ、筆記具、予備の名刺、掃除道具です。一覧を作って毎回使い回してください。

撤去も段取りが要ります。終了直後は搬出が混みます。誰が残るかを先に決めてください。

搬入の経路も事前に確認します。荷物用の昇降機の大きさ、台車の使用可否、駐車できる時間。当日に分かると、手で運ぶことになります。

会場によっては、搬入の時間帯が指定されています。指定を過ぎると入れません。案内の書面を、当日の担当者にも渡しておいてください。

費用を積み上げる

ブース代だけで考えないでください。

かかるのは、出展料、什器のレンタル、掲示物の制作、電源と回線の申込、運送と保管、人件費と交通費と宿泊費、配布物です。

掲示物の制作費は、使い回せば次回はかかりません。初回に良いものを作っておくと、二回目以降の費用が下がります。逆に毎回作り直すと、毎回同じ額がかかります。

配布物は余ったぶんを持ち帰ることになります。数量は来場者数ではなく、ブースに立ち寄る人数から見積もってください。什器はレンタルを重ねると買値に近づくので、カヴァース のような通販の価格と一度比べておくと、次回以降の持ち出しが変わります。

よくある質問

Q. 何を出せば立ち止まってもらえますか。

A. 頭より高い位置に、業種と提供しているものを短い言葉で出してください。加えて、触れるものや動くものを一つ置きます。

Q. 什器は買うべきですか。

A. 机や椅子、照明は借りてください。繰り返し使う掲示物だけ買います。日付や会場名を入れなければ何度でも使えます。

Q. 電源はどのくらい申し込みますか。

A. 使う機器の消費電力を足し上げてください。当日の追加は割高か、できないことがあります。

Q. 設営にどのくらい時間がかかりますか。

A. 見積もった時間の倍を見てください。初めての会場では、開場の二時間前には現地にいることをおすすめします。

まとめ

ブースは、通路から何が見えるかで決まります。目の高さの表示は、人が立つと隠れます。

社名ではなく、何をしている会社かを短い言葉で出してください。

什器は借りるものと買うものを分けること。日付を入れない掲示物は何度でも使えます。

電源と回線は事前に押さえること。当日の追加は割高か、できません。

そして、設営は見積もりの倍かかります。忘れ物の一覧を作って毎回使い回してください。