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内装工事で追加費用が出た。発注前に決めておくこと

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見積に入っていない工事が後から出てきます。範囲の切り分け、相見積の取り方、原状回復との関係、工期の考え方を一つずつ確かめます。

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内装工事の見積を受け取りました。総額だけが書かれた一行の見積書です。工事が始まってから、「この配線は別途です」「厨房の給排水は含まれていません」と追加が続きました。

最終的な支払いは、当初の見積より三割ほど増えました。工期も二週間延び、その間の家賃は発生しています。何をどこまで含む契約だったのかが、書面から読み取れませんでした。

範囲を先に切り分ける

「一式」で受け取らないでください。

分けて考えるのは、解体と撤去、床と壁と天井の仕上げ、電気の配線とコンセントの位置、給排水と厨房設備、空調と換気、照明、什器と家具、看板と外装です。

電気の配線は、後から変えると壁を壊すことになります。使う機器と位置を先に決めて、必要な容量とコンセントの数を伝えてください。後からの追加が最も多い項目です。

見積に「内装工事一式」とあれば、何が含まれ、何が含まれないかを書面で確認してください。含まれないものの一覧をもらうのが確実です。 含むものの一覧だけでは、抜けを見つけられません。

そして、工事が始まってから「それは別途です」と言われても、その時点で断る選択肢はありません。作業は止まり、家賃だけが発生します。

「本見積に含まれないもの」という項目を、見積書に書いてもらいます。前の入居者の設備をそのまま使う場合は、修理の責任がどちらにあるかも確認してください。

改装された室内

図面と仕様を用意する

口頭で伝えた要望は、伝わりません。

用意するのは、寸法の入った平面の図面、使う機器の一覧と消費電力、人と物の流れという動線の希望、仕上げの希望、必要な収納、想定する席数や作業人数です。

機器の消費電力を伝えないと、電気の容量が足りません。冷蔵設備、加熱機器、空調。後から容量を増やすには、別の工事が要ります。カタログの数値をそのまま渡してください。

人がどう動き、物がどう流れるか。内装が決まってからでは変えられません。 通路の幅、作業台の位置、水を使う場所。これらは配管と配線で固定されます。

そして、使い始めてから「動きにくい」と気づいても、直すには再び工事が要ります。日々の作業効率は、この段階で決まります。

一日の流れを紙に書き、図面の上でなぞってください。増設の可能性がある箇所には、余裕を持たせておきます。

相見積を同じ条件で取る

条件が違うと、比べられません。

そろえるのは、同じ図面と仕様書を渡すこと、工事の範囲を明記すること、含まないものを明示すること、工期の希望、見積の内訳の形式を指定することです。

内訳の形式をそろえて出してもらってください。総額だけでは比較になりません。項目ごとに数量と単価が書かれていれば、どこが高いのかが見えます。

極端に安い見積は、含まれていない項目が多いことがあります。含まないものの一覧と合わせて見てください。安さの理由が範囲の狭さであれば、後で同じ額になります。

店の外まわりまで同じ業者に任せる前に、外構工事・エクステリアの費用相場を一括見積もりで確認 で外構と看板だけを別に見積もってみてください。内装の見積と並べると、どちらにも入っている項目や、どちらにも入っていない項目が見つかります。

契約前に確認する

始まってからでは、条件を変えられません。

確認するのは、追加費用が発生する条件、変更を依頼するときの手続き、工期と遅れた場合の扱い、支払いの時期と割合、保証の範囲と期間、不具合が出たときの対応です。

追加費用が発生する条件を、契約の前に文章で確認してください。工事中に想定外が出るのは普通のことです。問題は、その扱いが決まっていないことです。

「見つかった場合は、着手前に見積を出して合意する」と決めておけば、揉めません。 解体してみたら配管が傷んでいた、という事態は起こります。

そして、その場で口頭のやり取りだけで進めれば、請求の段階で認識が食い違います。作業は進んでいるため、後から断ることもできません。

追加が出たら一度止めて、書面で合意してから進める。この手順を契約書に書きます。支払いは着手金、中間、完了に分け、完了後の支払いを一定割合残す形にすると、手直しに応じてもらいやすくなります。

建物の外観

許可と届出を確認する

工事の内容によって、必要な手続きがあります。

確認するのは、建物の用途と行う業種が合うか、消防に関する届出、厨房や給排水に関する手続き、飲食を扱う場合の保健所への申請、建物の管理者の承諾、工事の時間帯と搬入の制約です。

賃貸の物件では、工事に管理者の承諾が要ります。承諾を得ずに進めると、原状回復の範囲で揉めます。何を変えてよいかを、契約書と管理者に確認してください。

同じ建物に他の入居者がいる場合、工事の時間が制限されます。夜間や休日に作業できなければ、工期はその分延びます。

申請に時間がかかるものがあります。工事の日程を組む前に、必要な手続きと期間を確認してください。判断に迷う場合は、施工業者と管理者、所管の窓口に確認します。

工事中と完了時にやること

見に行かないと、違いに気づけません。

工事中にやるのは、定期的に現地を確認する、変更が出たらその場で書面にする、壁の中や床下の写真を撮っておく、近隣への挨拶です。

完了時にやるのは、図面どおりかを確認する、電気と給排水を実際に動かして確認する、手直しの箇所を書面で伝える、保証書と図面を受け取る、鍵と設備の説明を受けることです。

壁の中や床下は、閉じてしまうと見えなくなります。配線や配管の状態を写真に残してください。後の修理や増設のときに役立ちます。

完了時は、見た目だけでなく実際に動かして確認してください。コンセントの通電、給排水、換気。使い始めてから気づくと、営業しながらの手直しになります。造作にしなくてよい椅子や棚は、カヴァース のような家具の通販で寸法を先に押さえておくと、工事の遅れに引きずられずに開店の日を守れます。

よくある質問

Q. 見積が「一式」だけです。

A. 何が含まれ、何が含まれないかを書面で確認してください。含まれないものの一覧をもらうのが確実です。

Q. 追加費用を防ぐには。

A. 発生する条件を契約前に文章で決めてください。「見つかった場合は着手前に見積を出して合意する」と定めれば揉めません。

Q. 電気の容量はどう伝えますか。

A. 使う機器の一覧と消費電力をカタログの数値のまま渡してください。後から容量を増やすには別の工事が要ります。

Q. 賃貸でも自由に工事できますか。

A. 管理者の承諾が要ります。承諾なしに進めると、原状回復の範囲で揉めます。契約書と管理者に確認してください。

まとめ

内装工事は、範囲を先に切り分けること。「一式」で受け取らないでください。

電気の配線と容量を先に決めること。後から変えると壁を壊すことになります。

相見積は同じ図面と仕様、同じ内訳の形式で取ってください。総額だけでは比べられません。

追加費用が発生する条件を契約前に文章にすること。想定外は必ず出ます。

そして、壁の中や床下を写真に残すこと。閉じてしまうと見えなくなります。