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BUSINESS COLUMN

応募先の会社を自分で調べる。登記と求人の出し方から読む

公開 ・ 更新

求人票と会社のサイトだけで決めるのは賭けです。登記、決算、募集の続き方から何が読めるか、そして面接でどう確かめる形にするかを順番に並べました。

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求人票と会社のサイトを読んだだけで応募を決めるのは、けっこうな賭けです。書いてあるのは、その会社が見せたいことだけだからです。

とはいえ、外から調べられることは思ったより多くあります。登記、決算、求人の出し方。この三つを見るだけで、面接で聞くべきことが変わってきます。

登記を見ると分かること

会社の登記事項証明書は誰でも取れます。手数料を払えば、応募先の会社のものも取得できます。

見るのは、設立の年、資本金の推移、役員の入れ替わり、本店の移転です。数字より、変化の頻度のほうが情報になります。

役員が一年ごとに入れ替わっている会社は、中で何かが起きています。良いことが起きている場合もありますが、面接で触れる価値はあります。

商号や目的が短い期間に何度も変わっている場合も同じです。事業の軸が定まっていないか、方針の変更が続いています。

逆に、十年変化が無い会社は安定しているとも、動きが無いとも読めます。良し悪しではなく、自分がどちらを求めているかで判断します。

水辺と山

求人の出し方から読む

同じ会社が一年を通してずっと同じ職種の求人を出しているなら、人が定着していないか、事業が伸びていて欠員が続いているかのどちらかです。

見分け方は募集人数です。一名の募集が途切れずに続いているなら、前者を疑ってよいでしょう。

掲載されている媒体の数も見ます。あらゆるところに同時に出している場合、採用に費用をかけられる状態であるとも、急いでいるとも読めます。

文面が使い回されているかどうかも分かります。数年前の求人と一字一句同じなら、採用に手をかけていません。

給与の下限が毎年下がっている求人は、条件を緩めても人材が集まっていない可能性があります。

決算の数字を見る

上場していれば公開されています。していなくても、官報に決算公告を出している会社はあります。

見るのは、売上より利益の推移です。売上が伸びていても利益が減り続けている会社は、どこかで無理が出ます。

自己資本の比率も一つの目安です。低いこと自体が悪いのではなく、業種の平均と比べてどうかで見ます。

数字を自分で読み解くのが難しければ、その業界を専門にしている人に聞くのが早道です。戦略やデジタル分野の求人を扱う(自由テキスト)のような支援に登録すると、担当者は各社の内情を並べて見ているので、外から見えない部分を教えてもらえます。

上空から見た山地

働いている人の話を探す

口コミの投稿は、辞めた人の不満に偏ります。それを分かったうえで読めば材料になります。

同じ不満が複数の人から、同じ言葉で出ているものだけを拾います。一人だけの強い書き込みは判断に使いません。

投稿の日付も見ます。三年前の話は、今の状態と違うことがあります。

もっと確実なのは、その会社に在籍している人に直接聞くことです。同じ業界にいれば、たどれば一人か二人は見つかります。

装置や部材のように業界が狭い分野なら、なおさら人づてが効きます。半導体の分野に絞って求人を扱う(自由テキスト)のようなところは、業界内の人の動きそのものを商売にしているので、会社ごとの評判を持っています。

面接で確かめる形にする

調べたことは、面接で確かめるための材料です。ぶつける材料ではありません。

役員の入れ替わりが気になるなら「経営の体制がここ数年で変わったとうかがいましたが、現場の進め方に影響はありましたか」と聞きます。

長く募集が続いているなら「このポジションは増員ですか、欠員の補充ですか」と聞きます。これは失礼な質問ではありません。

答えの中身より、答え方を見ます。はぐらかされたか、正直に事情を話したか。そこに会社の体質が出ます。

現場の人と話す機会をもらえるかどうかも聞いてよいところです。断られる会社より、通る会社のほうが入ってからの齟齬が少なくなります。

内定が出てから確かめても遅くはありません。条件を書面でもらったあとに、気になった点をもう一度聞く時間は取れます。

調べすぎて動けなくなるのを避ける

情報を集めるほど、悪いところが目につきます。完璧な会社は存在しないので、際限がありません。

先に線を引きます。これが当てはまったら見送る、という条件を三つだけ決めます。それ以外は多少の難があっても進めます。

三つの例としては、募集が一年以上続いている、給与の内訳を教えてもらえない、役員が毎年入れ替わっている、といったところです。

自分の三つは自分で決めます。人から借りた基準では、後で納得がいきません。

調べるのに使う時間も決めます。一社あたり二時間で切り上げるくらいが、応募の数とのつり合いが取れます。

よくある質問

Q. 登記事項証明書はどこで取れますか

A. 法務局の窓口かオンラインで、会社名と本店の所在地が分かれば誰でも取得できます。手数料は数百円から千円ほどです。

Q. 調べたことを面接で言うと嫌がられませんか

A. 詰問の形にしなければ問題ありません。むしろ調べてきた人は志望度が高いと受け取られます。

Q. 非上場の会社の決算はどうしても見られませんか

A. 決算公告を出していない会社も多くあります。その場合は、取引先や取引銀行、従業員数の推移といった間接的な情報で補います。

Q. 応募する前にどこまで調べればいいですか

A. 面接で確かめたいことが三つ出てきた時点で十分です。それ以上は、面接で聞いたほうが早く正確な答えが返ってきます。

Q. 転職の担当者に会社の悪い話を聞いてもいいですか

A. 聞いて構いません。応募者が早期に辞めると担当者側も困るので、離職につながる事情は隠さず教えてくれることが多いです。

まとめ

登記は誰でも取れます。役員の入れ替わり、本店の移転、商号の変更の頻度を見ます。

同じ職種の求人が一年出続けているなら、定着していないか欠員が続いているかを疑います。

決算は売上より利益の推移を見ます。読み解けないところは業界を知っている人に聞きます。

口コミは、複数の人が同じ言葉で書いていることだけを拾います。日付も確かめます。

調べたことは面接で確かめます。答えの中身より、答え方に会社の体質が出ます。