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BUSINESS COLUMN

資金の相談に行く前に。帳簿を整えて、資料を印刷する

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銀行や公庫へ相談に行く前の準備です。帳簿と決算の数字をそろえる順番、開業や設立の登記まわりで要る書類、当日に配る資料を複合機で刷るときの体裁までを決めます。

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相談の席に着いて五分で、通帳の写しを求められました。持っていったのは事業の説明資料だけで、数字は一枚もありませんでした。

貸す側が最初に見るのは、これから何をするかではなく、これまで何をしてきたかです。ここでは、相談へ行く前にそろえる帳簿と数字、当日に配る資料の刷り方、手続きが途中のときに先に片づけることまでを順に決めていきます。

相手が見る順番は、だいたい決まっている

説明の順番は、こちらの都合では決まりません。

見られるのは、過去の入金と支払の実績、いまの残高、そして返す原資がどこから出るかです。事業の意義や将来の展望は、その後ろに来ます。順番を入れ替えて話すと、聞く側は数字を探しながら聞くことになります。

だから準備も同じ順番でやります。数字を先にそろえ、説明はあとから付ける。逆にすると、説明に合う数字を探すことになって時間が倍かかります。

もう一つ、相手にも立場があります。担当者は、社内で説明する材料を集めに来ています。こちらが渡した紙が、そのまま社内で回る前提で作ると通りやすい。口頭でしか伝えていないことは、席を立った時点で消えます。

打ち合わせで資料を確認する二人

帳簿を、月ごとに区切ってそろえる

年の合計だけ持っていっても、話が進みません。

月ごとの売上と経費、入金の時期、支払の時期。この四つが並んでいると、どの月に資金が薄くなるかがその場で見えます。仕訳が溜まっているなら、相談の日を決める前に片づけてください。

売掛が多い商売なら、請求してから入金までの日数も書き添えます。ここが長いことが、そもそもの相談理由になっている場合が多い。

決算書は直近二期ぶん。試算表はいちばん新しい月のものを用意します。

数字が悪い月があっても、隠さないでください。理由が説明できる悪さは、そのまま持っていって構いません。むしろ、良い月だけを並べた資料のほうが疑われます。原因と、その後どうしたかを一行添えれば足ります。

当日に配る資料は、紙で刷って持っていく

画面で見せるつもりで行くと、たいてい紙を求められます。

相談の場では複数の人が同時に見ます。一部ずつ配れる形にしておくと、その場で書き込んでもらえます。両面で刷って、綴じるのは左上一か所。凝った装丁は要りません。

部数は、聞いている人数より二部多く持っていきます。同席していない人へ回す分です。表紙に日付と社名を入れておくと、他社の資料と混ざったときに戻ってきます。

刷る枚数が月によって上下するなら、定額で刷り放題になる定額制でプリントし放題の複合機レンタルサービス【プリント革命】 のような契約にしておくと、部数を惜しんで一部だけ持っていく事態を避けられます。足りない一部が、その日の印象を決めることがあります。

手続きが途中のものは、先に片づける

登記や届出が途中のままだと、そこで話が止まります。

設立して間もないなら、登記事項証明書と定款、開業したばかりなら開業届の控え。原本を求められる場面もあるので、写しと合わせて持ちます。会計の入り口の手続きが済んでいないと、数字そのものが信用されません。

これから設立する段階なら、書類の作成から登記までを順に進められる弥生が会社設立をサポート【弥生のかんたん会社設立】 のような手順を使うと、抜けが出にくくなります。順番を間違えると、後の手続きが全部やり直しになります。

数えられた硬貨と資料

資金の使い道を、一枚で説明する

いくら借りたいかより、何に使うかです。

設備なら見積書、運転資金なら何か月ぶんかを書きます。金額の根拠が見積書一枚で示せるものは、それがいちばん強い説明になります。根拠のない端数のない金額は、たいてい聞き返されます。

返す原資も同じ紙に書いてください。毎月いくら残るから、いくら返せる。この二行があるかないかで、話の進み方が変わります。

思ったより売上が伸びなかった場合の見込みも、一行でよいので書いておきます。都合の良い数字だけを並べた計画は、その場で見抜かれます。悪い場合にどうするかを先に言えると、こちらの信用が上がります。

断られたときに、次に何をするか

一度で決まらないことは珍しくありません。

その場で理由を聞いてください。数字が足りないのか、時期が悪いのか、書類の不備なのか。理由によって、次にやることが全部違います。何も聞かずに帰ると、同じ資料でもう一度断られます。

税や社会保険の扱いで判断に迷う部分が出たら、税理士や社会保険労務士に確認してから進めてください。

次に行くまでに、何を直したかを記録しておきます。同じ担当者に会うなら、前回の指摘に手を入れてあることが伝わるだけで印象が変わります。会計の数字は、直した月から積み上がります。

断られた場合でも、資料は捨てないでください。数字をそろえ直す手間が、次のときに丸ごと省けます。刷った資料は日付を入れて一部だけ手元に残し、次に持っていくものと比べられるようにしておきます。

一度で決まらないことを前提に、余裕のある時期に動き始めるのが結局は近道です。資金が尽きかけてから相談に行くと、選べる条件が狭くなります。まだ困っていない時期に一度話をしておくだけでも、次が違います。

よくある質問

Q. 何からそろえますか

A. 数字が先です。月ごとの売上と経費、入金と支払の時期を並べてから、説明の文章を付けてください。逆にすると倍の時間がかかります。

Q. 決算書は何期ぶん要りますか

A. 直近二期ぶんと、いちばん新しい月の試算表です。仕訳が溜まっているなら、相談の日を決める前に片づけます。

Q. 資料は画面で見せてもよいですか

A. 紙で刷って持っていってください。複数人が同時に見て、その場で書き込みます。両面で刷り、綴じるのは左上一か所で足ります。

Q. 金額はどう決めますか

A. 設備なら見積書、運転資金なら何か月ぶんかで示します。根拠のない丸い金額は、まず聞き返されます。

まとめ

貸す側が見るのは、過去の入金と支払の実績、いまの残高、返す原資です。準備も同じ順番でやってください。帳簿は月ごとに区切り、決算書は二期ぶん、試算表はいちばん新しい月のものを用意します。当日配る資料は紙に刷って一部ずつ配れる形に。登記や開業の手続きが途中なら先に片づけます。資金の使い道と返す原資は同じ一枚に書き、断られたらその場で理由を聞いてください。税務の判断は税理士に確認します。