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業務効率化を飛躍的に高める「ノーコード×RPA連携プラットフォーム」徹底ガイド

ノーコード×RPAプラットフォームとは何か

近年、ビジネス現場では「業務システム開発依頼」のハードルを下げつつ、定型事務の自動化を実現するノーコード×RPA(Robotic Process Automation)連携プラットフォームが注目を集めています。これまでエンジニアによる要件定義やシステム設計が必須だった業務システム開発を、業務部門自身がドラッグ&ドロップでフローを組み立て、さらにRPAロボットと連携することで非エンジニアでも高度な自動化を行えるのが最大の特長です。

ノーコードツールは、ExcelやWebフォームなどの既存UIを再利用して業務フローを構築できるため、ユーザー部門の「こういう動きを作りたい」というアイデアを即座に形にできます。一方、RPAは固定化された画面操作を正確かつ高速に再現し、人手では難しかった数万件単位の定型処理を正確に遂行します。両者を組み合わせることで、たとえば営業がWebシステム開発のために外部サイトから見積もり情報をまとめる作業を、数クリックで自動化できるようになります。

主要プラットフォーム比較と選び方

さまざまなノーコード×RPAプラットフォームが市場に出回っていますが、開発会社選びのポイントは以下の5点です。

  1. 対応業務の幅と拡張性:単純なデスクトップ操作自動化だけでなく、クラウドAPI連携やチャットボットへの展開など、将来性を見据えた機能を持つか。

  2. 要件定義支援の充実度:現場担当者だけでなく開発パートナーと共同で要件定義を進められるワークショップやテンプレートがあるか。

  3. システム設計テンプレート:業務フロー定義からテスト自動化、保守運用までをカバーする設計テンプレートが豊富かどうか。

  4. プロジェクト管理機能:複数ロボット/フローのバージョン管理、変更履歴、アクセス権設定など、大規模導入時にも破綻しないガバナンス機能の有無。

  5. 開発費用相場と契約形態:初期導入費用の見積もり依頼からランニングコスト(ライセンス・保守運用)まで、コスト構造が明快かつ比較しやすいか。
    特に「システム 開発会社 選び方 予算 費用 相場 発注」を強く意識するなら、同一要件で複数社の見積もり比較を行い、工数単価だけでなく機能提供範囲とサポート体制のバランスを比較検討しましょう。自動化フローのスコープによっては、ライセンス費用が主コストとなるケースもありますので、費用対効果シミュレーションを必ず実施してください。

導入までのステップと要件定義のコツ

ノーコード×RPA連携の導入プロセスは、以下の6ステップが標準です。

  1. 現状業務棚卸し:紙・Excel・メール・Webなど、情報が散在している業務プロセスを可視化

  2. 自動化候補選定:定量的なコスト削減効果(作業時間・ミス率)を基に、自動化対象を優先順位付け

  3. 要件定義ワークショップ:業務部門+IT部門+開発パートナーによるステークホルダーミーティング

  4. PoC(概念実証)実施:ノーコードフローとRPAシナリオを小規模に組み合わせ、性能と運用性を検証

  5. 本番設計・開発:アジャイル手法でスプリントに分割し、段階的にフローを増やしながら品質を担保

  6. 保守運用体制構築:運用マニュアル、社内ヘルプデスク連携、定期レビューによる継続改善
    要件定義では、「画面操作のステップ数」や「例外処理のパターン数」まで細かく洗い出すことが成功の鍵です。特に例外パターンが多い業務は、RPAロボットが途中で止まってしまいがちなので、ノーコード側で「分岐フロー」を組めるプラットフォームを選ぶとスムーズです。

セキュリティ・ガバナンス確保のポイント

ノーコード×RPAは利用の手軽さゆえに、意図せず社内データへ過度にアクセスしたり、外部サービスに情報を送信したりするリスクがあります。発注時には必ず以下をチェックしてください。

  • アクセス権限管理:ユーザーごとの操作範囲を細かく設定できるか

  • ログ・監査機能:誰がいつどのフローを実行し、どのデータにアクセスしたかを全件追跡できるか

  • 認証連携:社内AD/LDAPやSAML/OIDCなどシングルサインオン環境に統合可能か

  • 暗号化・通信保護:API連携時やデータ保存時にTLS/SSL・AES暗号化が適切に適用されるか

  • バックアップ・リカバリ:自動化フロー定義や実行データを定期的にエクスポート・復元できるか
    これらの要件はRFP(提案依頼書)に必ず明記し、ベンダー比較の際の評価軸としてください。

運用・保守体制の整備

自動化フローを本番稼働させた後も、業務要件や画面レイアウトの変更などによってロボットがエラー停止するリスクがあります。安定稼働を維持するためには、運用・保守体制を以下のように整備しましょう。

  • 比較的小規模な自動化案件は、業務部門内で「自動化チャンピオン」を選定し、ノーコード画面やRPAシナリオの軽微な修正を実施できる体制を構築

  • 中~大規模案件では、社内IT部門または外部パートナーに専任チームを置き、定期的なヒアリングと定例リリースで変更対応

  • 自動化フローの変更履歴やバージョンを管理するリポジトリを運用し、いつでも旧バージョンへロールバックできる仕組みを整備

  • 実行ログとエラーログを自動集約し、アラートやダッシュボードで関係者にリアルタイム通知

  • 月次・四半期ごとにパフォーマンスレビューを行い、不要になったフローの停止や再設計を実施
    このような体制を事前に定義し、役割と責任を明文化することで、長期的な保守運用コストを抑えつつ、安定的な業務自動化を実現できます。

成功事例:業務ナレッジ自動集約

ある製造業の事例では、品質管理部門が日々Excelで作成していた検査報告書の作成・配布を、ノーコード×RPAで自動化しました。具体的には、

  1. 検査機器から出力されるCSVファイルをノーコードプラットフォームで取り込み

  2. 既存のExcelテンプレートにデータをマッピングし、PDF化

  3. 部門ごとの配布リストをActive Directoryから取得し、メール送信

  4. クラウドストレージへバックアップ 

    以上を毎朝3:00に自動実行させることで、従来2時間かかっていた報告書作成工数を5分まで短縮。人的ミスもゼロになり、品質部門のナレッジ共有が格段にスピードアップしました。開発費用は約100万円、年間保守運用費用は20万円程度で見積もり依頼を行い、投資回収期間はわずか3ヶ月でした。

コスト削減とROI分析

ノーコード×RPAプラットフォーム導入時には、以下の指標でROI(投資対効果)を定量的に評価しましょう。

  • 自動化対象業務の年間工数削減時間×人件費単価

  • エラー対応コスト削減(再作業・クレーム対応費用)

  • システム開発費用/ライセンス費用に対する削減効果

  • 保守運用にかかる年間コストと可視化工数

  • 新規業務創出に使えるリソース増加量
    これらをまとめた「開発費用シミュレーション」を作成し、役員承認や予算確保に活用します。社内で複数社から見積もり比較を行い、ライセンス費用だけでなく要件定義支援やトレーニング費用も含めたトータルコストで比較検討すると、費用対効果の高いパートナーを選定しやすくなります。

プラットフォーム選定後のフォローアップ

導入決定後も、プラットフォームベンダーや開発パートナーと以下のフォローアップ活動を継続してください。

  • 定期バージョンアップ情報のキャッチアップとテスト環境での検証

  • 社内ユーザー向けハンズオントレーニングや勉強会の開催

  • 自動化アイデアコンテストの実施による継続的DX推進

  • KPI(自動化率、稼働率、エラー件数)の定期報告と目標設定

  • 海外拠点や他部門への横展開計画
    これらを通じて、組織全体の自動化成熟度を高め、次世代のDX戦略に繋げる意識改革を促進しましょう。

まとめ:次世代自動化戦略へ

ノーコード×RPA連携プラットフォームは、業務システム開発依頼のコストと期間を大幅に削減し、非エンジニア部門でも高度な自動化を実現する革新的手法です。選定時には要件定義支援、コスト構造、セキュリティ、運用体制まで含めた総合評価が必須です。導入後は保守運用体制を整備し、ROIを定量的にモニタリング。社内の成功事例を横展開しながら、業務効率化だけでなく新規ビジネス創出にも繋がる次世代自動化戦略を推進しましょう。

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