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アプリ・システム開発の基礎知識

開発工程ごとの基礎知識ガイド:企画から開発まで押さえるポイント

企画フェーズの基礎知識

アプリ・システム開発における最初のステップは企画フェーズです。
この段階では、解決したいビジネス課題を明確に定め、プロジェクトのゴールを共有します。
関係者(ステークホルダー)には経営層、事業部門、現場担当者などが含まれます。
全員でヒアリングを行い、顧客ニーズや市場トレンドをリサーチします。
市場調査では競合サービスや類似プロダクトの機能・価格帯を把握し、差別化要素を探ります。
ここで「なぜ今システムを導入するのか」という背景を言語化することで、後のフェーズでのブレを防止できます。
企画書には以下の要素を盛り込むことが望ましいです。

  • ビジネスゴールとKPI(例:顧客満足度向上、業務時間削減率)

  • ターゲットユーザー像とユースケース

  • 競合分析の結果と差別化ポイント

  • 初期投資予算の概算

  • 想定スケジュールの大枠

また、初期予算を社内承認にかける前に、ざっくりとした工数感をつかむことも重要です。
ここで「おおよその費用相場」をつかんでおくと、後の「システム 開発会社 選び方 予算 費用 相場 発注」プロセスがスムーズになります。
企画段階で不確定要素を洗い出し、リスクとリターンの仮説を立てておくことで、関係者からの理解と協力を得やすくなります。
企画書はPDFやスライドとし、視覚的に見せることで社内説明を効率化します。
合わせて、ミニマムなMVP(Minimum Viable Product:最小限機能)の範囲も検討し、企画の具体性を高めましょう。
このフェーズでの学びは、後の要件定義・設計・開発のベースになります。
企画が曖昧だと追加工数や仕様変更が頻発し、結果的にコスト超過の原因となるため、時間をかけて丁寧に進めることが大切です。

要件定義フェーズの基本ポイント

要件定義では企画段階のゴールを実現するために、具体的な機能や制約を文章・図で落とし込みます。
まずは機能要件(何をするか)と非機能要件(性能やセキュリティなど)を分類します。
機能要件には画面遷移図やワイヤーフレームを使い、ユーザーが何をどの順番で操作するかを可視化します。
非機能要件ではレスポンス速度や同時接続数、可用性、バックアップポリシーなどを定義します。
ユーザーストーリー(「誰が」「何を」「なぜ」するのか)をユニットとしてまとめることで、テストケース策定時にも役立ちます。
要件定義書は関係者の合意文書となるため、承認プロセスを明確に設定しましょう。
ここで想定外の仕様追加を防ぐため、チェンジリクエストの手順も定義しておくと安心です。
また、見積相場を確認する際は、

も活用して予算感を具体的に把握するとよいでしょう。
予算検討時には、要件定義書を元に複数社から概算見積を取得し、工数単価やライセンス料を比較します。
「システム 開発会社 選び方 予算 費用 相場 発注」の視点では、見積内訳の透明性が合否の鍵です。
要件定義にかける時間は全体工数の10~15%を目安とし、精度を高めるほど後工程の手戻りが減ります。
要件定義完了後には、WBS(作業分解構造)やスケジュールをチームで共有し、タスクレベルまで落とし込んでおきましょう。
スコープを明確化することで、見積り時の不確定要素を減らし、予算管理が容易になります。
要件定義書はConfluenceやGoogle Docsなどオンライン上で管理し、コメントや履歴をたどれる状態にしておくと便利です。
このフェーズでの合意形成が、プロジェクト全体の成功確率を大きく左右します。
関係者間の認識ズレを防ぐため、ドラフトレビューと承認サイクルを必ず2回以上設けましょう。

設計フェーズの押さえるべきポイント

設計フェーズでは、要件定義を元にシステムの構造とインターフェースを具体化します。
大まかに「アーキテクチャ設計」「画面・UI設計」「データベース設計」に分かれます。
アーキテクチャ設計では、クライアント/サーバー構成やマイクロサービスの採用有無、クラウド利用の可否を検討。
可用性やスケーラビリティ、コスト要件を加味して、冗長構成やオートスケールなどを設計します。
画面・UI設計では、ワイヤーフレームからプロトタイプを作り、ユーザビリティを検証します。
必要に応じてユーザーテストを行い、初期のUX課題を洗い出して改善。
データベース設計では、ER図を使ってテーブル定義やリレーションを明確化します。
インデックス設計やパーティショニングの検討も行い、後のパフォーマンスチューニングを容易にします。
技術選定では、フレームワークやミドルウェア、外部APIの組み合わせを検討。
この段階で大枠の見積りを再確認し、予算との整合性をチェックします。
設計レビューを開発チームと共に実施し、設計漏れや不整合を早期に摘出。
レビューコメントはチケット化し、対応状況を管理することでドキュメントの信頼性を担保します。
設計書はPDFだけでなくHTML形式で公開し、常に最新版を参照できるようにしましょう。
また、設計フェーズでは開発標準やコーディング規約、テスト基準も同時に定義しておくと、後の開発効率が向上します。
このように、設計フェーズは全体品質を左右する重要なフェーズです。

開発フェーズの基礎知識

開発フェーズでは、設計書に沿って実装を進めます。
まずはリポジトリを作成し、Gitフローなどのブランチ運用ルールを定義します。
コーディング規約をプロジェクト共通で整備し、ESLintやPrettierなど自動整形ツールを導入します。
CI/CDパイプラインはこの段階で構築し、プルリクエスト時に自動テストと静的解析を実行。
開発環境とステージング環境をAWSやGCPで分離し、安全に動作確認が行えるようにします。
モジュール設計では再利用性を意識し、ライブラリ化やパッケージ化を検討します。
外部サービス連携がある場合はAPIクライアントを共通化し、例外処理やリトライロジックを標準化。
ログ出力とモニタリングの初期設定を行い、開発時点からエラー状況が可視化できるようにします。
コードレビューを最低2名で実施し、品質ゲートをクリアしたコミットのみmainブランチにマージ。
開発中に判明した設計変更は、要件定義書と設計書に必ず反映し、承認プロセスを経ることを徹底。
また、開発進捗はバーンダウンチャートやカンバンボードで可視化し、スプリントゴールをチームで共有します。
必要に応じてペアプログラミングやワーキングペアを採用し、ナレッジ共有を促進。
「システム 開発会社 選び方 予算 費用 相場 発注」の観点では、このフェーズでの遅延リスクが最終コストに直結します。
定期的な進捗報告とリスク対策の早期実施が、プロジェクト完遂の鍵となります。
以上が開発フェーズにおける基本的な進め方です。

テストフェーズの基本ポイント

テストフェーズでは、品質担保のために計画的かつ多層的なテストを実施します。まずは単体テストで各モジュールや関数単位の動作検証を行い、不具合の早期発見を目指します。次に結合テストでモジュール間のインターフェースを検証し、データ連携やAPI呼び出しの問題を洗い出します。続いてシステムテストでは、要件定義書に基づくシナリオを全体として実行し、業務フローが期待通りに動作するかを確認。最後に**ユーザー受け入れテスト(UAT)**として、実際の利用者に近いメンバーやステークホルダーを巻き込み、操作性や要件満足度を検証します。

テスト自動化はCI/CDパイプラインに組み込み、プルリクエストごとに自動テスト静的解析を走らせることで、品質ゲートをクリアしたコードのみがマージされる仕組みを構築します。パフォーマンステストや負荷試験も必須で、業務時間ピーク時のリクエスト量を想定したシナリオをツール(JMeterやLocustなど)で実行し、レスポンス性能とリソース消費を計測します。セキュリティテストではOWASP Top10対応として、脆弱性スキャンやコードレビューを行い、SQLインジェクションやXSSといったリスクを未然に防ぎます。テスト環境構築コストを把握する際にも

で費用相場を確認すると安心です。

デプロイメントと本番環境移行

デプロイメント(本番リリース)では、まずステージング環境で最終動作確認を行い、実運用に近い構成で検証します。ステージング環境には本番と同様のインフラ設定を適用し、自動化されたデプロイスクリプトやDockerイメージを用いて一貫性を担保。本番環境へのリリースは、カナリアリリースやブルーグリーンデプロイなど段階的手法を取り入れ、万一の障害発生時にも迅速にロールバックできる体制を整えます。

IaC(Infrastructure as Code)ツールとしてTerraformやCloudFormationを活用し、インフラ構成をコード管理。これにより、環境差異によるトラブルを削減し、再現性のあるデプロイを実現します。モニタリングツール(Prometheus/Grafana、CloudWatchなど)でログ・メトリクスをリアルタイムに監視し、アラートをチャットツールやメールに通知。ローンチ直後のトラフィック増にも耐えうる自動スケール設定を行い、可用性を確保します。リリース計画を立てる際は、リードタイムやダウンタイム見積もりを要件定義時点で把握し、「システム 開発会社 選び方 予算 費用 相場 発注」の観点でデプロイ費用も含めた総予算に組み込むことが重要です。

運用・保守フェーズの要点

本番稼働後は運用・保守フェーズに移行し、安定的なサービス提供を継続するための体制を構築します。まずSLA(サービスレベル合意)を定義し、稼働率や応答時間、障害対応までの時間(MTTR)などの指標を明文化します。運用監視では、ログ収集(ELKスタックやCloud Logging)、APM(New RelicやDatadog)を活用し、異常値を検出次第アラート発報。オンコール体制を整備し、障害発生時には迅速に対応できるワークフローを設計します。

定期的なバックアップとリストア検証、脆弱性スキャン、パッチ適用などをスケジュール化し、セキュリティリスクを抑制。運用コストを管理するため、インスタンス稼働時間やデータ転送量を月次でレポートし、最適化提案を企業内外のステークホルダーに共有します。また、メンテナンスウィンドウを事前告知し、業務影響を最小限に抑える計画運用を実施。運用・保守費用を算出する際は、サードパーティ監視ツール費用やオンコール工数も含めて、

で相場チェックをしておくと予算超過を防ぎやすくなります。

継続的改善とバージョン管理

リリース後の継続的改善(CI)とバージョン管理(CD)は、長期的な価値提供に不可欠です。定量KPI(エラー率、レスポンス時間、ユーザー利用状況)をダッシュボード化し、定期的に振り返りと改善タスクをBacklogやJIRAに登録します。タグ型リリースブランチ戦略(Git FlowやTrunk Based Development)を明確に定義し、リリースごとの変更履歴をトレース可能にします。

テクニカルデット(技術的負債)を定期的に返済するため、スプリント内にリファクタリングタスクを組み込み、コード品質を維持。ユーザーフィードバックや障害ログをもとにA/Bテストカナリアリリースを繰り返し、UXと安定性を同時に向上させます。バージョン管理とドキュメントの整合性を保つため、リリースノートを自動生成し、ステークホルダーへ周知。継続的改善にかかる工数とコストを見える化し、「システム 開発会社 選び方 予算 費用 相場 発注」の視点で外部委託費や追加開発費も試算しておくことで、次期投資判断が容易になります。

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